八百万の神様たち

災いをはねのけ、私たちの未来を明るく照らしてくれる太陽の女神のおはなし☆

花子ちゃん
花子ちゃん
災いをはねのけ、私たちの未来を明るく照らしてくれる太陽の女神。日本の神々のなかでも特別な存在として崇められています。

希望の主 アマテラス

昔から米づくりなどの農業が盛んだった日本では、恵みをもたらす太陽は、なによりも大事なもの。日本人は「お日様」という言葉に、その思いを込めてきました。太陽の神様は、天を照らすという名の通り、アマテラス(天照大御神)です。

アマテラスはイザナギが、左目を清めたときに誕生し、生まれてすぐに高天原を治めることになった神様です。その子孫が地上に降り、天皇家の先祖となりました。

その子孫が地上に降りて天皇家の祖先となりました。そのため、もっとも貴い神として、伊勢神宮(三重県伊勢市)をはじめ、多くの神社にお祀りされています。しかし、もっとも貴い神といっても、完璧ではありません。早とちりもすれば、怖がりな一面もある神様です。

あるときアマテラスの弟であるスサノオがお姉さんに会いたいと高天原へやって来ました。しかし、アマテラスはスサノオが高天原を奪いに来たと勘違いして、疑われたスサノオは田んぼを荒らしたり、神聖な場所を汚したりと大暴れしました。

怖くなったアマテラスは天の石屋に閉じこもってしまいました。すると天も地も真っ暗になり、暗闇につけ込んで悪い神々が騒ぎ出し、いろいろな災いが起こります。

困った神々は石屋の前でにぎやかなお祭りをしてアマテラスの気を引こうとします。そこでひと肌脱いだのが女神のアメノウズメでした。なんと、ほとんど裸で踊り出したのです。これには、みな大笑い。なんだか楽しそうな声が石屋のなかにも聞こえてきます。

アマテラスが外の様子を見ようと、戸を開けると、暗闇にパッと光が差し込みアッという間に災いも去っていきました。

アマテラスが太陽の神であり、その太陽が失われると大変な事態になるということがよくわかる神話ですね。限りない恵みをもたらしてくれる太陽に感謝し、今年もいい年になるように願いましょう!

太陽の神様に会う


初日の出

私たち日本人は1月1日の朝に昇る太陽、初日の出に特別なものを感じています。1年の最初に地上を照らす光は、太陽の神様であるアマテラスの神威そのものです。

初日の出参りの起源は、平安時代にはじまった宮中行事である四方節(シホウセツ)です。元旦の朝に身を清めた天皇が、アマテラスをはじめとする神々に1年の豊作と平和を祈願しました。

これが貴族から庶民へと伝わり、いつしか1年のはじまりに昇る太陽を拝むならわしとなったのです。四方節は「四方拝(シホウハイ)」と名前を変え、今でも皇室行事として行われています。

「元旦」は1月1日のことですが、「元旦」は1月1日の朝のみを意味します。「元旦」は地平線から顔を出した太陽をかたどった文字で、初日の出を大切にしてきた日本人の歩みが、言葉の中にも息づいているのです。

伊勢参り

なにごとの

おはしますかは知らねども

かたじけなさに涙こぼるる

平安時代の歌人である西行が、伊勢神宮にお参りして詠んだとされる歌です。神話やアマテラスにまつわる知識はなくとも、伊勢神宮の地に立てば得も言われぬ有難さが込み上げてくる、という概念は現代に生きる私たちも同じです。

日本の最高神であるアマテラスが鎮座する伊勢神宮は、もっとも貴い特別な神社として仰がれ、年間に約1千万人の人が訪れています。

特に参拝者数が増えるのが冬至の前後1カ月。この時期はアマテラスがお祀りされているお宮へとつづく宇治橋から日の出を見ることができます。

橋のたもとに建つ鳥居の間から昇る神々しい朝日にアマテラスを重ねながら、人々は聖地へと足を踏み入れます。

神宮大麻

伊勢神宮のお神札である字宮大麻はアマテラスの力を宿しているといわれています。もともとは「御祓大麻(オハライタイマ)」と呼ばれ、伊勢信仰を広め歩いた御師(オンシ)という神職によって配られていましたが、現在は全国各地の神社でいただくことができます。

家の中にある小さな神社ともいえる神棚にお祀りすると、アマテラスが日々の暮らしに平穏をもたらしてくれます。