八百万の神様たち

地域に住む人たちの暮らしを見守り、もっとも身近で頼りになる神様のおはなし☆

花子ちゃん
花子ちゃん
かつては一族の守り神。現代では鎮座する地域に住む人たちの暮らしを見守ってくれている神様、それが氏神様です。

町みんなの親代わり 氏神様

氏神様は、それぞれの地域に祀られている神様です。その地域に住んでいる人は、誰もが氏神様に守っていただいている氏子といえるでしょう^^ 毎日の暮らしを見守ってくれる氏神様は、私たちにとって、まさに親のような存在です。

「氏」の神ですから、かつては一族の守り神を意味していました。それぞれの土地の神様は「鎮守神/鎮守様」、生まれた場所の神様は「産土神(ウブスナガミ)」といいますが、昔はみんなが近くに暮らすことが当たり前で、生まれた場所で一生を過ごしていました。

じつは「氏神様」という名前の神様がいるわけではなく、いわば各地域の守り神で、日本全国どこに引っ越しても必ずそこには氏神様がいます。私の住む町内は八幡神だけど、隣の町内はアマテラス。また少し離れると天神様が氏神様という具合です。

初詣に近所の神社へ行くのはそのためです。氏神様に日頃の感謝を伝えて、新しい年が良い年になるように願います。初詣では、神棚に納めるお神札もいただきましょう。もっとも身近な神様である氏神様には、初詣にはじまり、神社とお祭りなど、1年を通じてお参りしたいですね。

家からいちばん近い神社が氏神様とは限りませんが、社務所で聞けば、どの地域を守っている神様なのか教えてくれるはずです。引っ越しをしたときはもちろん、学校や会社など日々訪れる場所があれば、それぞれの氏神様に挨拶するのもいいですね^^

氏神様に挨拶する


初 詣

新年に氏神様にお参りするのが初詣です。近年、有名な神社に参拝しまり、年ごとに神社を変えたりする人もいますが、それでは我が家と地域を守ってくれる神様をはいがしろにすることになってしまいます。

初詣は一家の長が氏神様を祀ったお社に大晦日から元旦にかけて籠り、寝ずに神様と新年を迎えた「年籠り(トシゴモリ)」という風習が起源で、現代でも大晦日の深夜から初詣に出かける習慣が残っているのはそのためです。

年をまたぐ「二年参り」は北陸など一部の地域の方言でしたが、インターネットやSNSで広がり全国的に使われるようになりました。とはいえ、日本の神様はみなおおらかなので、元旦の祝い膳をいただいたあとでものんびりと待っていてくれます。帰省や旅行で元旦にお参りできない場合は元旦にお参りできない場合は、松の内に詣でましょう。

毎日の暮らしを見守ってくれる神様にお会いするわけですから、きちんとした服装を心掛けて、境内に入る前に帽子や手袋なども取るようにします。

神社の参拝作法は、ひとつひとつの動作に神様を敬う気持ちが込められています。

まず、私たちの住む俗界と神域とを隔てる結界でもある鳥居をくぐる前に、神様の鎮座する本殿に向かって一礼します。境内にいくつも鳥居がある神社では、それぞれくぐる前に一礼をしましょう。神門を構えている神社でも同様です。

鳥居から本殿までつづく参道の中央は「正中(セイチュウ)」と呼ばれる神様の通り道で、私たちは端を歩きます。

参道を本殿に向かって進んでいくと「手水舎(テミズシャ)」と呼ばれる水をたたえた鉢や水盤があります。むかしの日本人は、川や海に浸かって全身を清める禊(ミソギ)を行ってから神様のいる聖域へと向かいました。手水舎の水で手や口をすすぐことも禊のひとつで、神様にお会いする前に、日常の穢れを落とすという意味があります。

手水舎の使い方の手順

手順1 右手で備え付けのひしゃくを取り、水を汲んで左手にかける。

手順2 ひしゃくを左手に持ち替えて右手に水をかけて清める。

手順3 再び、ひしゃくを右手に持ち、左手に水を受けて口をすすぐ。

手順4 もう一度左手に水をかけて、柄杓を元の位置に戻す。

神様のいる本殿の手前には、私たちが祈りを捧げる拝殿があります。拝殿での参拝は、神様の正面にあたる中央になってもかまいません。

拝殿の前には賽銭箱が置かれています。賽銭の「賽」は神様へのお礼を意味し、かつてはお金ではなく、お米をお供えしていました。

賽銭箱の上に鈴が吊るされている場合は、賽銭を入れたあとに鳴らします。神霊を招く聖なる道具として用いられてきた鈴の音が、邪気を祓ってくれます。

鈴を鳴らし終えたら、いよいよ神様へのご挨拶です。

お参りの基本は『2拝2拍手1拝』

手順1 2回深々と頭を下げる。

手順2 両手を胸の高さに合わせ、2回手を打ち鳴らす。

手順3 手を合わせたまま静かにお祈りした後にお辞儀する。

手順4 1回、頭を下げる。

解説くん
解説くん
手を打ち鳴らす柏手(カシワテ)は、出会えた喜びを表現する古来の拝礼作法の名残といわれています。

ここまで紹介してきた参拝作法はあくまでも一般的なもので、拝殿がなかったり、独自の参拝作法を伝えていたりする神社もあります。

お神札とお守り

お神札やお守りには、神様力が宿っています。お神札は神棚にお祀りし、お守りはバックや財布などに入れ持ち歩きましょう。どちらも毎年新調するのがならわしです。

初詣で氏神様にご挨拶をすませたら、これまでのお神札やお守りをお返しして、社務所で新しいものをいただきます。

神 棚

神棚は、我が家の中の小さな神社です。お神札を祀ることで神様が神棚に宿ります。神棚は神様の住まいですから、明るく、清浄な場所に設けるのが原則で太陽の昇る東向きか、日当たりの良い南向きがふさわしいとされています。

ドアの近くなど出入りの多い所は避けて、家族が毎日集まる部屋で、大人の目線よりも高い位置にしつらえましょう。

神棚に置く神社の形をした宮型(ミヤガタ)は、三社造と一社造にわけられます。どちらもお祀りするお神札は3枚。太陽の神様・アマテラスが鎮座する伊勢神宮のお神札である神宮大麻、地域の神様・氏神様のお神札、個人的に信仰する神社(崇敬神社)のお神札です。

扉が3つ付いている三社造の場合、中央に神宮大麻、向かって右に氏神様、左に崇敬神社のお神札を納めます。扉がひとつの一社造には、手前から神宮大麻、氏神様、崇敬神社の順でお神札を重ねて納めます。

毎朝、新しい水をお供えしたあとに「2拝2拍手1拝」の作法に従って神棚を参り、1日の無事をお願いしましょう。